通常、介護サービスを提供する前に行う介護計画を立案する際には、利用者の状況を知るためのアセスメントを行い、そこから課題やニーズを明確化する。
そして、課題やニーズを解決していくために介護計画を組み立てていく。
計画を建てる際は家族も交えつつ、利用者が希望する生活を実現するための方法や手段を具体的に考える必要がある。
介護計画を立案したら計画を実施するのだが、これで終わりではない。
介護計画を実施してく中で、利用者は快適に過ごしているか、介護の内容や方法は適切なのか、当初の計画は効果的に機能しているか等、絶えずチェックする必要がある。
介護利用者の健康状態や要介護度は常に一定ではない。そのため、新たな課題やニーズが発生するのだ。
そのため、利用者のどんな変化にも敏感になって普段からできるだけ状況を把握しておくことが重要になる。
新しい課題やニーズが見つかった場合は、再びアセスメントをして介護計画の修正をする必要があるだろう。
介護職に就いてから慣れてくると、長年の経験やカンなどから、状況の詳しい確認やアセスメントを行わずに判断しがちになる。
もちろん、それまで培ってきた経験を活かすことはとても大切なことだ。
しかし経験を過信して、それだけに頼るようになると、本当の要望や現実の状況を見失うことになりかねない。
重要なのは、介護計画を画一的で機械的に実施するのではなく、利用者に必要な課題やニーズの明確化、あるいは評価や修正などをきめ細かく定期的に実施することである。